業者さんに繋がらない訳

ゴールデンウィークに入ると、田舎の友達が遊びに来た。 友達、「このアパート、家賃は幾ら?」 私、「5万」 友達、「風呂もないのに5万もするの!?」 友達が驚くのは無理もない。なぜなら、私の生まれ育った故郷だと、5万も出せば庭付きの大きな一軒家が借りられるから。 友達が流しで手を洗うと、 友達、「水が止まらないんだけど」 私、「止めるにはコツがいるんだよ」 蛇口は閉めすぎると、再び水が出るため、閉めすぎないよう、かつ、水が止まるよう、微妙な調整が必要。 友達、「トイレは掃除しないの?」 私、「してるけど、キレイにならないんだ」 掃除をしてもキレイにならないのは、便器から水が出るところ、そこが茶色くなっている。 友達、「こすってもキレイにならない?」 私、「こすっても洗剤を付けてもキレイにならない」 友達、「茶色なのはウンコじゃないよね?」 私、「始めから茶色だったから、ウンコではないと思う」 ※便器の一部が茶色なのはたぶん水垢? 友達がアパートに泊まりに来て2日目。 遊び疲れて昼寝をしていると 友達、「起きて」 私、「どうしたの?」 友達、「流しの水が止まらないんだ」 流しの水を止めるにはコツがいるため、私が蛇口を調整してみたのだが、水が止まらない。 どうしよう? 友達、「お金を出すから業者さんを呼ぼうよ」 スマホで探した業者さんに電話を掛けても繋がらない。他の業者さんも繋がらない。 業者さん、「ゴールデンウィークで休みなんだよ」 片っ端に電話を掛けていると、折り返しの電話があった。 業者さん、「スイマセン遅くなって」 私、「水が止まらないので来て頂けますか?」 業者さん、「遅くなりますよ」 私、「構いません」 業者さんが来るまで、友達と私は何処にも行けず、流しから出っぱなしの水を見て時間を潰した。 折り返しの電話があってから3時間後、ようやく業者さんが来てくれた。 長く待たされた割に、修理時間はたったの10分。 パッキンを交換してもらっただけで、流しの蛇口はコツを必要とせず開け締めできるようになった。 業者さんが中々繋がらなかったのは、ゴールデンウィークで休みではなく、仕事で忙しいから。 友達、「便器が茶色のも見てもらったら」 私、「今度にするよ」 今度のしたのは、業者さんは忙しそうだったから。 私の修理が終わると、業者さんは急いで次の依頼人のところに向かった。