数年前に、築40年の1LDKのアパートに住んでいた時の話です。リビングで静かにくつろいでいると、ポタポタとどこからともなく聞こえてきて、風呂場とキッチンの間あたりから聞こえてくるようでした。しなくなったかなと思っても、数日経つと、また聞こえてくるという状態だったので、大家さんに相談しました。すると、大家さんと大家さん馴染みの修理担当の方がいらっしゃいました。床下の点検口を開けると、素人の私が見ても明らかに床下が水浸しで、とても驚きました。しかし、さらに驚いたのは、大家さんと修理担当の方の対応で、二人は大量のタオルを持ってきて床下に敷きはじめました。そして、「これで大丈夫でしょう。」の一言で帰ってしました。私は、あまりにも当然のようにその対応をされたので、とても疑問ではありましたが、その時は受け入れてしまいました。しかし、その後で、水漏れしていたら水道代も馬鹿にならないだろうし、いつか床が抜けてしまうのではととても不安でした。その後、何度か、大家さんに問い合わせるともうすぐ対応しますからの一点張りで何もしてもらえないまま日々が過ぎていました。しかし、それから数ヶ月経ったある日、突然老朽化のためにアパートを取り壊すことになりましたので、引越してくださいと言われました。その時に、あー取り壊しが決まっていたから、あの対応だったんだなと納得しました。しかし、取り壊しが決まっていたならそれはそれでそれ事実を告げてくれればよかったし、ポタポタ音の中で過ごした私のストレスフルな数ヶ月は何だったんだろうと、怒りと呆れと少し安心を感じる出来事がありました。